道具選びも実力のうち

もう目の前は3月だというのに、ここ数日厳しい寒さですね。この寒さも今日まででしょうか?週末から暖かくなるようです。

今日は道具について、少しばかりアドバイスを。ご指導していると、道具に興味を持つ生徒さんと、あまりこだわりを持たない生徒さんに分かれるようです。書道の道具は無限にあります。「これがいい!これを使うべき!」と言い切れません。でも私の持論は、何でもいいではないと思っています。また「高ければいいのか」と問われると、これも「いい場合もあるし、そうでない場合もある」のです。まあ、一言でいうと、ケース・バイ・ケースなのです。そして、道具を選び、道具のコンディションを整えるのは自分の責任だ、ということ。

よく初心者に見受けられる「自分はまだ習いたてで下手だから安い道具でいい、高い道具は上級者になってから」と、いつまでも同じ筆一本を使い続け、100円ショップで売っている半紙や墨液を使っている状態は、実は上達の妨げになっている場合が多いのです。高い道具を揃えれば自動的に上達する訳ではありませんが、上達しやすい道具を選ぶことは大切な事です。

先日、ある企業でのレッスンの最後で、思うように上達しない原因の一つが「使いずらい筆を使っている」と確信したので、筆の買い替えをそれとなくご提案しました。初めは「そんなもんなのか?筆なんてどれも同じように見えるけれど・・・」という反響だったので、思い切って私の筆で一枚書いてみてくださいと言ってみました。その場にいる1人が書いてみると、「え~!なに、この書きやすさ!筆が書いてくれる!!」と驚嘆し、その後も続々とその場にいる人が私の筆で書いていき、全員が筆の違いによる書きやすさを実感していました。そうしたら、「どこで買えばいいか、予算はいくらぐらいがいいか・・・」と、すっかり新しい筆を買う話題で持ち切りになりました。

自分に合った、もっと言うと取り組む作品に合った道具選びはとても重要です。作品の良し悪しに多くの影響を及ぼすものです。勿論、自分の「腕=実力」を上げる事が前提ですが、最適な道具選定は、制作過程の一つでもあるのです。

指導者の中には、強制的に、この作品にはこの筆、あの課題にはこの紙、、、という具合に道具を指定し、次々と購入を迫る場合もあるようですが、私はアドバイスはしますが強制はしておりません。自分に合う道具を自分で選ぶ事も大切な経験と捉えているからです。私もそうしてきました。その中で失敗もある訳です。でも失敗から学ぶことの方が大きかったと思っていますし、無駄になった道具は何一つありません。失敗も含めた経験は必ず後で生きてきます。経験値を高める事で、創作への発想にも結び付いていくものです。私は最適な道具を選定できるのも実力のうちだと確信しています。

余談ですが、「弘法筆を選ばす」という言葉、一度は耳にしたことがあると思いますが、これは空海が筆にこだわりが無かったというのではなく、むしろその逆で、道具の選定にはとても気を配ったといわれています。書体によって筆を使い分けていた、という話も聞いたことがあります。

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思うように上達しないなと感じている場合、一度道具を検討されてみてください。同時に日頃の道具のお手入れも大切です。



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導き、導かれ、また導き・・・

最近は日によって寒暖の差が大きく、風邪やインフルエンザで体調を崩されている方が多いようです。でも春まで、あと少し。早くコートを脱いで外を歩きたいものですね。私は個展の予定が正式に決まってから、やはり気忙しくなり、少しでも空いた時間があると詰め込み過ぎてしまい、数日後にどっと疲れに襲われ、、、まだまだ自分の仕事と創作のペース配分が下手くそだな、と反省しています。気負わず、平常心で取り組む事、これはまだまだ私にとっては課題です。でも書いて居る時はやっぱり楽しいんですよね。

仕事柄、見ず知らずの方から色々なお問い合わせやご相談を頂く事があります。このこと自体、まずとても有り難いことです。お答えできる範囲で、正直に対応しているつもりですが、中には私からの回答が一回分のレッスンに値する内容でした、と感謝の気持ちを返して下さる方もいらっしゃって、ますます有り難い限りです。

先日は、もう数年もご指導している生徒さんから師範になるまでの過程、人に教えることができるまでの道筋を教えてほしい、、、という、かなり真剣な質問を頂きました。書道の何に楽しさや美しさを感じてくれた分からないけれど、何がきっかけでもいい。打ち込む対象に出会った人は本当に幸せだと思います。この方、私よりずっと年上の方で、既に2人のお子様も社会人になっていらっしゃるワーキングマザーです。情熱を持って打ち込むのに年齢も性別も関係ない。どこまでも応援していきます。そして、こんな生徒さんが私を育ててくれます。

つくづく「導いているようで、導かれているんだな」と思った次第でした。教える事は教えて頂く事です。意欲的な生徒さんに囲まれると、私も成長の機会を頂けます。少しずつですが、私を育ててくれる生徒さんが増えつつあります。

日々の中で、こんな思いが私の「頑張りの素」になっています。

レッスンや作品制作のお問い合わせ、書道の学習の仕方、子供の字が汚くて悩んでいるなど、、、ブログのメールフォームからお気軽にお問い合わせ下さい。




まだまだ先の話ですが・・・

節分が終わり、春に向けて季節が変わる季節ですね。このところ、何かしら落ち着かず、一日があっという間に終わってしまい、新年から一ヵ月が過ぎてしまいました。そんな中、大きなイベントの日程が何とか決まり、今はそれに向けて着々と進まなければと自分に言い聞かせて平常心を保っています。

まだまだ、本当にまだまだ先の事ですが、次回の個展の日程と場所がようやく決まりました。

実は昨年末から個展の開催を考えて、日程も場所も自分にとっての理想プランは練っていて、あとは画廊と打ち合わせをするだけ、と甘い考えで新年を迎えました。年が明け、落ち着いた頃にいざ、その画廊に向かうと、思いもよらない「閉郎」の事実を知り、頭の中が真っ白になってしまいました。何でもオーナーさんが体調を崩され、年末で閉郎されたとの事。そして約一週間後、ご家族の方からオーナーさんの死去のお知らせを頂き、驚きと悲しみが一気に押し寄せ、自分の個展はどうでもいいや、なんて思ったぐらいでした。前回の個展を開催した画廊で、とても気に入っていた空間で、素敵なお人柄のオーナーさんでした。これからはずっとこの画廊で個展を開きたいと思っていた、本当に思い入れの深い画廊とオーナーさんだったので、今も悲しみは癒えないままなのですが、悲しみに流されて自分のやるべきことを放り出す事は、このオーナーさんも望んでいないはずと言い聞かせ、また一から場所を探し出しました。

画廊探しは本当に大変な作業なのですが、納得する場所で、当初考えていた日程で開催できる事になりました。お蔭さまで気持ちがだいぶ落ち着きました。これからは、わき目もふらず、創作活動に没頭していかなければ・・・。

今度で四回目の個展になります。
  『第四回 石本美帆 書作展』
  ■ 会期:2017年6月6日(火)から6月11日(日)
  ■ 場所:銀座アートホール 1F

1人で創作をしていると、深い孤独を感じたり、逆に妙にハイテンションになったり、気持ちのコントロールも難しいのですが、それも楽しみながら、個展初日を迎えたいと思っています。そして何より個展を開催できる事がどれだけ幸せな事なのか、回を重ねる毎に強く感じています。私一人だけでは何もできない事。色々な方々に、色々な面でご支援やご指導を頂いて、やっと開催に漕ぎ着けるものです。今回も沢山の方にご迷惑をかけ、ご指導を頂くものと思います。有り難い・・・頑張らなければ。

まだまだ一年以上も先ですが、皆様、今回もご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。



プロフィール

書道家(書道師範)、東京生まれ、北海道育ち、現在都内在住

美帆

Author:美帆
書道家(書道師範)、東京生まれ、北海道育ち、現在都内在住。あおい書道教室を主宰、大人から子供までを指導。

毎週月曜日夜間クラス(場所:新橋、成人対象)、隔週火曜日午後クラス(場所:高島平)の生徒募集中です。お問い合わせはメールフォームからお願いします。

出張指導にも応じています。プライベート、グループ(企業・団体への出張可)でのレッスンなど初心者から師範取得まで柔軟に対応いたします(級、段の取得可能)。

いまさら聞けない筆使いの基本、臨書の学習方法、創作の基本、理論などに特化した経験者向けの指導も可能です。既に他の教室で習っているものの行き詰まりを感じている方、伸び悩んでいると感じている方、私をセカンドオピニオンとしてお気軽にご相談ください。

大文字の揮毫(パフォーマンス)、アートワーク制作、看板文字、ロゴデザイン制作なども承っております。お気軽にメールフォームよりお問い合わせください。

(注)プライベートレッスンについては、女性限定とさせていただいております。

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