意識すること

天気予報では今日の雨を境に春本番となりそうです。そう思うと今日の寒さと雨も嫌なものではなくなります。受け止め方次第ですね。

ここ数日、私はあるキーワードについて考え、また考えさせられています。そのキーワードとは「意識する」ということ。

先日電車で隣に座った女性(スーツを着こなし、見るからに社会人とわかる女性でした)、座るや否や、手帳とスマートフォンを取りだしあれこれチェックしている模様。手帳がかなり大型で(恐らくB5だったと思います)、彼女が膝の上で手帳を開いたので、自ずと書き込まれている字が私の視界に入ります。そこで見たのは誤字のオンパレードでした。営業課が営業科、健康診断の診が「ごんべん(言)」と「さんづくり(彡)」だったり。それから平仮名が多いのも気になりました。海浜幕張という地名を「かいひんまくはり」と書いてあり、、、う~ん、社会人としてどうでしょう。「憂鬱」とか「薔薇」が漢字で書けない事には全く気にしませんが、この場合は違います。社会人として備わるべき知識、教養のレベル以下です。私は内心、「笑えないな・・・」どころではなく情けなさと怒りに近い感情になりました。彼女の意識に対して。

また日々のレッスンの中で感じる事として、筆順などを注意しても次回以降のレッスンで同じ過ちを繰り返す方が結構いらっしゃる。その方はその場だけ過ちを注意しているのでしょうが、日常の中で意識する事には繋がっていないのでしょう。せっかくこれまでの過ちを改めるチャンスを生かしていない、本当に勿体ないです。

どんなに練習しても、よい先生に指導を仰いでも、本人の意識、向上心が無ければ上達していかないものです。逆に意識している人は、あらゆる良い物、事からどんどん吸収して自己を磨き続けているように思います。

これは書道だけではなく全ての世界に共通する事だと思います。「アハハ、間違って覚えていたよ」で終わらせず、「まてよ、という事はあれはどうだろう、これは大丈夫かな?」と一度振り返り、自身を見つめ直す自己学習の連続で人間はいくらでも成長していくものです。年齢も性別も関係ありません。

「意識する」ことに対して、忙しいとか、難しいとか言い訳はできないはず。ほんの少し立ち止まり、振り返る事だけです。意識しだすと発見が沢山あるでしょうし、今取り組んでいる仕事や習い事も気持ちが前向きになったり、明確な目標が持てたり、きっと何か良い方向に変わるはずです。こうなると異分野からも刺激を受け、自分の世界に応用したり、時に救われる事もあります。

よく良い物を見る事、聞く事がとても大切だと言われます。私もそう思いますし、実際、これまでの人生でそう感じています。でも受け手が何も意識していなければ、どんなに良い物を見ても、聞いても響かないのです。良い物を見る、聞く前提として、意識している事が大切なのです。

今回は自身への戒めも込め、少し厳しい内容を書きました。是非、皆さんも日々の自身がどのような状態であるか、意識して今取り組むべき事を取り組んでいるか、振り返って頂きたいです。意識すれば人生は絶対に変われるはずです。

人生は一回きり、リハーサルは無し。そして長いようで短いものです。その人生を有意義に、美しく生きていくには自身の意識の問題に尽きるのではないでしょうか。私もまだまだ精進しなければなりません。でも楽しく頑張ります。

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筆の選び方(初心者向け)

ひと雨ごとに春を感じるようになってきました。街を歩いていても、少しずつ花がほころび出すのを見る事が出来て、自然の生命の力強さを感じ、力付けられる事もありますよね。

今回は道具の事について日々思っている事を書いてみようと思います。教える立場となると、生徒さんからは色々な質問を受けるようになります。当然、道具についての質問は多く、買う際のアドバイスからお手入れ方法まで、内容も幅が広いです。それだけ書道は道具が多く、また扱い方も神経を使う割には学校では正しく指導されていないのも実情です。

私が感じている範囲で、一番多い質問は筆についての事です。筆は何と言っても書道の命ですから、筆は良い物を使う方が良いに決まっているし、お手入れにも気を使って欲しいものです。

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↑私の筆のほんの一部。全部お気に入りの羊毛の筆です。ここにある筆は短いものでも毛足が10cmぐらい。

先日、ある生徒さんから「インターネットで筆を買ってもよいのか?」と質問されましたが、私は躊躇う事なく「それはやめてください」と返答しました。何故インターネットショッピングが駄目なのか・・・理由は何点かありますが、分かり易い例えは靴を買う場合と一緒だから、という事です。靴を買う時は必ず試着しませんか?例え同じサイズでも靴によって微妙に違っていたり、デザインが気に入っていても、実際に履いてみるとしっくりこなかったり、歩きずらかったという経験は誰にでもあると思います。筆も同様で、同じような価格帯に沢山の種類があり選びきれないと思いでしょうが、実際に手にとってみると、自分の手に合ったものと合わない物が分かれてくると思います。軸が長いものはコントロールしずらいですし、軸が細いものは書いているうちに疲れてきます。また一人一人の手の大きさ、腕力が異なりますし、技量も異なるので、私が使いやすいものが万人に使いやすいものと一概に言いきれない場合もあります。実際、私が初心者の頃、使いこなせなかった高価な筆も今となっては難なく使いこなせています。ですから、筆を買う時は面倒がらずに、お店に行って実際に手にとって選ぶべきです。

もう一つのポイントとして、良い筆で練習した方が早く上達するという事も忘れないでほしいです。初心者だから高い筆なんて勿体ないと思っている方が本当に多いのですが、ほどほどに良い筆で練習するべきです。「ほどほどに」というところが、これまた難しいのですが、とても高い筆は羊毛(ヤギ)の毛の場合が多くコシが無くて使いづらいので、一応の目安として、私は初心者の方には3000円~5000円ぐらいの筆で、自分に手にしっくりするものを買うようにアドバイスしています。

それから、高い筆は決して無駄になりませんので、”何だか心が惹かれる”筆に出会ったら買ってみる事もお勧めです。例えその時に使えこなせなくても、実力がついてくれば使える時が必ずやってきます。

色々書きましたが、結局のところ、道具を選ぶ目も経験を積むしかないという事に尽きます。どれを選べばいいのか分からないという不安、道具屋に行くのが面倒という気持ちもわからないでもないですが、億劫がらず道具屋に行って、時にはお店の方にアドバイスを求め、知識を積む場という気持ちで、楽しんでほしいと思っています。どのお店が良いか・・・これはそれこそインターネットを使ってみて自宅の近くや職場の近くなど行きやすいお店を探されてはいかがでしょうか?そして例え道具選びに失敗しても、その失敗は決して無駄にならないという事も忘れないでほしいです。

インターネットで買ってもよいものは、墨汁、紙(使う銘柄が決まっている場合のみ)、手本や書籍(これも内容を理解している場合のみ、表紙やタイトルだけで買うのは危険)、あとは下敷きや文鎮などの小道具で、文房四宝(筆、墨、硯、紙)は自分の目で確かめて買う物です。

さあ、春本番を迎えます。普段使っている道具はキチンと手入れが行き届いているかチェックするのもいいですね。

プロフィール

書道家(書道師範)、東京生まれ、北海道育ち、現在都内在住

美帆

Author:美帆
書道家(書道師範)、東京生まれ、北海道育ち、現在都内在住。あおい書道教室を主宰、大人から子供までを指導。

毎週月曜日夜間クラス(場所:新橋、成人対象)、隔週火曜日午後クラス(場所:高島平)の生徒募集中です。お問い合わせはメールフォームからお願いします。

出張指導にも応じています。プライベート、グループ(企業・団体への出張可)でのレッスンなど初心者から師範取得まで柔軟に対応いたします(級、段の取得可能)。

いまさら聞けない筆使いの基本、臨書の学習方法、創作の基本、理論などに特化した経験者向けの指導も可能です。既に他の教室で習っているものの行き詰まりを感じている方、伸び悩んでいると感じている方、私をセカンドオピニオンとしてお気軽にご相談ください。

大文字の揮毫(パフォーマンス)、アートワーク制作、看板文字、ロゴデザイン制作なども承っております。お気軽にメールフォームよりお問い合わせください。

(注)プライベートレッスンについては、女性限定とさせていただいております。

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