2008/10/09
また久し振りの更新になってしまいました。
体調が万全ではない状態が続いていて、毎日を無事に過ごすだけで精一杯でしたが、
薬の力も借り、すこしずつ復活しつつあります。
せっかくの秋です、健康で気持ちよく過ごさないと損ですよね。
という訳で書道も少しスローなテンポになってしまいました。
でも、今日もついさっきまで書いていたんですよ。
これを止めちゃ私じゃないですからね。
書道って書く前の作業と書いた後の作業、結構どちらも大変なんです。
私が特に気をつけているのは、筆の手入れです。
筆の扱い方も絶対これじゃなきゃ駄目、という決まりはないんですが、
一般的には筆を使った後はしっかり水洗いする、が基本だと思いますし
私もこれを実践しています。
どんなに疲れていても、筆の水洗いだけは必ず済ませます。
特に根本は墨をもみ出すように丁寧に、入念に洗います。
そして必殺技の、「口で吸いだす」もします。
この話をすると書道をしない人からはかなり驚かれますが、
書道をする人にとっては、あまり珍しくない事なんです。
水洗いで墨が毛束から出てこなくなってきてから、さらに
根本あたりを口で吸い出すんですが、結構墨が出てくるもんですよ。
これも全て道具への愛着心からです。
そしていつも道具を最高のコンディションに保つ事も、創作する事と同じぐらい
大切な仕事だと思っています。
私は羊毛(ヤギ)の筆を使う場合が多いですが、きちんと手入れしていると
最初は真白な毛が、艶のあるシルバーになってきて、これがまた風情だったりします。
道具を大切に扱う心は書道だけではないですよね。
全ての世界に共通する、その道に携わる者にとって当然のこと。
道具を大切にしているうちに、自ずと感謝の気持ちが湧いてきます。
