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筆の持ち方の「基本のキ」

3月に入り、特に昨日はとても暖かく全身、春の装いで出かけたのですが、今日から真冬の寒さに戻り、この寒さ、来週前半まで続く模様ですね。コートを仕舞うのはもう少し先になりそうです。こんな時期は毎日の体調管理に気を配らなければなりませんね。でも確実に春はすぐそこまで来ています。あちこちで花の便りも目に、耳にしますね。

今日は書道をする者にとって、本当に本当に最初の基本、「筆の持ち方」について改めて書いてみようと思います。というのも私自身も習い始めの生徒さんには必ず筆の持ち方はご説明するのですが、人によってはこの基本をしっかり身に付けるのが難しいのです。見受けるに、日頃の筆記用具(鉛筆やペンなど)の持ち方にそもそも悪い癖がある方は、筆の持ち方にも悪い癖が出ているようです。今回は正しい持ち方と一番多く見受ける悪い持ち方を写真付きで解説します。

正しい持ち方は至ってシンプルで手や指も滑らかに動かせます。持ち方は双鉤法(人差し指と中指を筆管にかける)か単鉤法(人差し指だけ筆管にかける)のどちらかにしましょう。創作で応用させていく場合はこれら以外の持ち方もしますが、日頃の稽古ではオーソドックスなこの二つの執筆方にすべきでしょう。

私は単鉤法なので、写真はすべて単鉤法になっていますが、双鉤法も同様に考えて結構です。ポイントは親指と人差し指は「指の腹」で(双鉤法の人は親指と人差し指と中指が「指の腹」)筆を持つ事です。このように持つ事で掌の中は大きな空間になります。親指と人差し指で大きな楕円が出来ていればOKです。また指先にはしっかり力を入れます。

持ち方1
持ち方2

一方、私が良く目にする「悪い持ち方」は、親指の「腹」ではなく、親指の第一関節で筆を持つものです。第一関節で持てば、掌の中には広い空間は確保できません。また親指と人差し指で大きな楕円はできません。

持ち方3
持ち方4

いかがでしょうか?思い当たる方は、是非この機会に筆の持ち方を改めてみてください。正しい持ち方は指(=筆)の可動域が大きく、俯仰法はじめ、筆圧をかける、筆を吊り上げる、捩じる等を筆の穂先まで思いのままコントロールでき表現豊かな線が生まれますが、悪い持ち方は指(=筆)の可動域が小さく、細かな筆使いのコントロールが出来ず、特に細字(小筆)の扱いはとてもぎこちないです。

次いでに申し上げますが、「腹」で持つのは硬筆(鉛筆やペン等)の持ち方も同様なのですが、最近の若い方(20代)や子供の殆どは親指の第一関節で持ち、筆記用具が垂直に近い角度になっています。結果として、滑らかに字を書き続けられず、筆記する際に紙に打ち付けるような書き方をしています。書き続けるほどに疲れ、当然、字形は乱れる訳です。最初に申し上げましたが、日頃の硬筆の持ち方が誤っている人は、ほぼ例外なく筆においても悪い癖が出ます。

何事においても基本はとても大切です。「ついつい癖で・・・」と言っているうちは、いつまでたっても今のままです。自分に悪い癖があると分かった時点で常に意識してみてください。日頃のちょっとした心掛けで今後が大きく変わってくるはずです。

新しい季節を目の前に、何かを改めたり、何かを始めるには良い時期ですね。自分の上達や成長を少しずつでも実感できる毎日でありたいと、私も精進し続けるつもりです。

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道具選びも実力のうち

もう目の前は3月だというのに、ここ数日厳しい寒さですね。この寒さも今日まででしょうか?週末から暖かくなるようです。

今日は道具について、少しばかりアドバイスを。ご指導していると、道具に興味を持つ生徒さんと、あまりこだわりを持たない生徒さんに分かれるようです。書道の道具は無限にあります。「これがいい!これを使うべき!」と言い切れません。でも私の持論は、何でもいいではないと思っています。また「高ければいいのか」と問われると、これも「いい場合もあるし、そうでない場合もある」のです。まあ、一言でいうと、ケース・バイ・ケースなのです。そして、道具を選び、道具のコンディションを整えるのは自分の責任だ、ということ。

よく初心者に見受けられる「自分はまだ習いたてで下手だから安い道具でいい、高い道具は上級者になってから」と、いつまでも同じ筆一本を使い続け、100円ショップで売っている半紙や墨液を使っている状態は、実は上達の妨げになっている場合が多いのです。高い道具を揃えれば自動的に上達する訳ではありませんが、上達しやすい道具を選ぶことは大切な事です。

先日、ある企業でのレッスンの最後で、思うように上達しない原因の一つが「使いずらい筆を使っている」と確信したので、筆の買い替えをそれとなくご提案しました。初めは「そんなもんなのか?筆なんてどれも同じように見えるけれど・・・」という反響だったので、思い切って私の筆で一枚書いてみてくださいと言ってみました。その場にいる1人が書いてみると、「え~!なに、この書きやすさ!筆が書いてくれる!!」と驚嘆し、その後も続々とその場にいる人が私の筆で書いていき、全員が筆の違いによる書きやすさを実感していました。そうしたら、「どこで買えばいいか、予算はいくらぐらいがいいか・・・」と、すっかり新しい筆を買う話題で持ち切りになりました。

自分に合った、もっと言うと取り組む作品に合った道具選びはとても重要です。作品の良し悪しに多くの影響を及ぼすものです。勿論、自分の「腕=実力」を上げる事が前提ですが、最適な道具選定は、制作過程の一つでもあるのです。

指導者の中には、強制的に、この作品にはこの筆、あの課題にはこの紙、、、という具合に道具を指定し、次々と購入を迫る場合もあるようですが、私はアドバイスはしますが強制はしておりません。自分に合う道具を自分で選ぶ事も大切な経験と捉えているからです。私もそうしてきました。その中で失敗もある訳です。でも失敗から学ぶことの方が大きかったと思っていますし、無駄になった道具は何一つありません。失敗も含めた経験は必ず後で生きてきます。経験値を高める事で、創作への発想にも結び付いていくものです。私は最適な道具を選定できるのも実力のうちだと確信しています。

余談ですが、「弘法筆を選ばす」という言葉、一度は耳にしたことがあると思いますが、これは空海が筆にこだわりが無かったというのではなく、むしろその逆で、道具の選定にはとても気を配ったといわれています。書体によって筆を使い分けていた、という話も聞いたことがあります。

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思うように上達しないなと感じている場合、一度道具を検討されてみてください。同時に日頃の道具のお手入れも大切です。



休暇の思い出

師走になりました。今年も残り一か月を切りましたが、いつもながら早いですね。日の短さ、起床時の空気のひんやり感、手荒れなど日常の些細な事から冬の到来を実感します。

先月までは猛烈に忙しかったのですが、ようやく落ち着きを取り戻しました。夏前からの忙しさと疲れを解消するため、先月末に少々、休暇を取り沖縄に行ってきました。仕事の事は一切考えず、波音が聞こえるお部屋で、シュノーケリングや温水プール、エステと心身に溜まった様々な不要なモノを解消してきました。

到着した日は天気も良く、半袖で過ごせたのですが、次の日からだんだん風が強くなり、海がうねり出し、本当はシーカヤックもやりたかったのですが、沖には出られず断念しました。こんな訳でマリンアクティビティが全くできない日が一日あり、その日は読谷にある「やちむん(焼き物)の里」へドライブがてら行ってきました。陶芸作家のアトリエ兼ギャラリーがいくつもあり、散歩しながら見て回るには丁度良い規模です。登り窯に火が入れられている現場も見学する事ができました。これまでは沖縄といえば琉球ガラスのイメージの方が強かったのですが、いやいや焼き物もなかなか良く、思わず買ってしまいました。

suiteki_dachibin.jpg

抱瓶(だちびん)と水滴です。抱瓶は今回の旅行で初めて知ったのですが、お酒を入れて持ち運びするものです。大きさは大小さまざまですが、形は三日月形で紐を通す穴が左右にあるのは共通しているデザインです。このぐらいの大きさだと一輪挿しにぴったり。紐を通して壁に掛けてもよさそうですね。そしてこの魚のモチーフは沖縄で初めて人間国宝になられた陶芸作家である金城次郎さんのモチーフ。私が購入したこの抱瓶はその金城さんの長男にあたる方の作品です。ちょっと荒い、力強さが気に入りました。

水滴は言わずもがな、ですね。私は幾つも水滴を所有していますが、どれもこのような丸く柔らかい形ばかり。手に馴染むんです。この水滴も一目惚れで迷うことなく決めました。

陶器の手に馴染む土の感覚って暖かいですよね。同じものが二つとない世界は、書道の世界とも共通しています。人の手によって作り出されたものには、やはりパワーを感じます。

書道は、道具の蒐集も楽しいものです。文房四宝(筆、墨、硯、紙)を求める際は、品質重視でそれなりの値段になるので、あまり軽はずみに買わないようにしていますが、それ以外の道具は求めやすい価格で素敵なものが沢山あります。旅行先で素敵なものに出会えることもあるでしょう。自分が気に入った道具に囲まれて稽古すると、気分も上々です。

今回の旅行は思わぬ収穫もあり、とても良い時間でした。今月は落ち着いて過ごせそうですが、まだ時間があると油断していると年賀状の準備で徹夜する羽目になるので、余裕があるうちに早めに行動しようと思っています。

また素敵な旅行に行けるように、しっかり仕事したいと思っています。休息の為に労働し、労働の為に休息する、この絶妙なバランスを保ち続けたいですね。



筆の選び方(初心者向け)

ひと雨ごとに春を感じるようになってきました。街を歩いていても、少しずつ花がほころび出すのを見る事が出来て、自然の生命の力強さを感じ、力付けられる事もありますよね。

今回は道具の事について日々思っている事を書いてみようと思います。教える立場となると、生徒さんからは色々な質問を受けるようになります。当然、道具についての質問は多く、買う際のアドバイスからお手入れ方法まで、内容も幅が広いです。それだけ書道は道具が多く、また扱い方も神経を使う割には学校では正しく指導されていないのも実情です。

私が感じている範囲で、一番多い質問は筆についての事です。筆は何と言っても書道の命ですから、筆は良い物を使う方が良いに決まっているし、お手入れにも気を使って欲しいものです。

fude.jpg
↑私の筆のほんの一部。全部お気に入りの羊毛の筆です。ここにある筆は短いものでも毛足が10cmぐらい。

先日、ある生徒さんから「インターネットで筆を買ってもよいのか?」と質問されましたが、私は躊躇う事なく「それはやめてください」と返答しました。何故インターネットショッピングが駄目なのか・・・理由は何点かありますが、分かり易い例えは靴を買う場合と一緒だから、という事です。靴を買う時は必ず試着しませんか?例え同じサイズでも靴によって微妙に違っていたり、デザインが気に入っていても、実際に履いてみるとしっくりこなかったり、歩きずらかったという経験は誰にでもあると思います。筆も同様で、同じような価格帯に沢山の種類があり選びきれないと思いでしょうが、実際に手にとってみると、自分の手に合ったものと合わない物が分かれてくると思います。軸が長いものはコントロールしずらいですし、軸が細いものは書いているうちに疲れてきます。また一人一人の手の大きさ、腕力が異なりますし、技量も異なるので、私が使いやすいものが万人に使いやすいものと一概に言いきれない場合もあります。実際、私が初心者の頃、使いこなせなかった高価な筆も今となっては難なく使いこなせています。ですから、筆を買う時は面倒がらずに、お店に行って実際に手にとって選ぶべきです。

もう一つのポイントとして、良い筆で練習した方が早く上達するという事も忘れないでほしいです。初心者だから高い筆なんて勿体ないと思っている方が本当に多いのですが、ほどほどに良い筆で練習するべきです。「ほどほどに」というところが、これまた難しいのですが、とても高い筆は羊毛(ヤギ)の毛の場合が多くコシが無くて使いづらいので、一応の目安として、私は初心者の方には3000円~5000円ぐらいの筆で、自分に手にしっくりするものを買うようにアドバイスしています。

それから、高い筆は決して無駄になりませんので、”何だか心が惹かれる”筆に出会ったら買ってみる事もお勧めです。例えその時に使えこなせなくても、実力がついてくれば使える時が必ずやってきます。

色々書きましたが、結局のところ、道具を選ぶ目も経験を積むしかないという事に尽きます。どれを選べばいいのか分からないという不安、道具屋に行くのが面倒という気持ちもわからないでもないですが、億劫がらず道具屋に行って、時にはお店の方にアドバイスを求め、知識を積む場という気持ちで、楽しんでほしいと思っています。どのお店が良いか・・・これはそれこそインターネットを使ってみて自宅の近くや職場の近くなど行きやすいお店を探されてはいかがでしょうか?そして例え道具選びに失敗しても、その失敗は決して無駄にならないという事も忘れないでほしいです。

インターネットで買ってもよいものは、墨汁、紙(使う銘柄が決まっている場合のみ)、手本や書籍(これも内容を理解している場合のみ、表紙やタイトルだけで買うのは危険)、あとは下敷きや文鎮などの小道具で、文房四宝(筆、墨、硯、紙)は自分の目で確かめて買う物です。

さあ、春本番を迎えます。普段使っている道具はキチンと手入れが行き届いているかチェックするのもいいですね。

書道の七つ道具~その二(墨場必携)

台風が接近していますね。
すでに台風の影響を受けた方も多いでしょね。皆さんは大丈夫ですか?

私事ですが、先日誕生日でした。
もう周りからお祝いしてもらうのも遠慮する年齢なのですが、
有り難い事に私の彼は毎年忘れる事なく、事前に聞いてくれます。
それで今年は築地でお寿司をお腹いっぱい頂いてきました。
いかにも、というケーキや花束やプレゼントよりも、美味しい食事を
ゆったり楽しむ時間や、何もしない時間が一番贅沢だと思うようになりました。

今日は書道の作品に取り組む上で、ある意味一番大切な「ネタ」(テーマ)についてです。
人から依頼される場合は、既にその方に書いてほしい言葉や詩があって、
それを書くことになりますが、自分の作品を手掛ける時は「さて何書こうか?」から始まります。
勿論、普段から作品になりそうな言葉を書き貯めていますが、書いてみると
作品になりにくい場合が結構あります。
そして、いつも苦労するのは、その言葉や詩の意味はすごく好きだけど、
絵(作品)にならない場合です。
この場合は、やはり諦めて別のネタを探すことになります。
それでいつも必要になるのが「墨場必携」というものです。
墨場必携とは揮毫するのにふさわしい言葉を集めたものです。

080920_001145.jpg

今、書斎を確認したら墨場必携は5冊ありました。
さらに私は国語辞典、漢和辞典、そして類語辞典も必ず使います。
あと長年に渡って私が書き貯めたネタ帳もありますが、これは企業秘密です。

自分で詩作し、それを書く、というスタイルもあるでしょうが、
私は当分、書く事に徹したいので、テーマは全てこれらから選んだ言葉や詩です。
最近の創作では一字や二字といった少字数を大きく書くスタイルが多いのですが、
字数が少ない分、書く字で構成が決まるのでテーマを選ぶ作業は本当に大切ですし、
実際、相当な時間をかけています。
この時、以前に紹介した書道字典もフル活用し、ノートに鉛筆でなぐり書きしながら
自分の想いとも照らし合わせながら、幾つかの候補を草稿までもっていきます。

幾つかの草稿が出来たら、その中から2種類に絞り込み、その二点を同時進行で
最後まで進めていきます。決められた時間の中で、最初から一つに集中して
書き込んだ方がいいという考えもあるでしょうが、私は師匠のアドバイスで
もうずっと二種類同時進行です。どちらかが行き詰った時、もう一方に取り組めるので
結果として自分を助ける事になるんです。
この一瞬、回り道に見える時間も、必ず自分に返ってくると実感できるようになったのは
最近ですけれど。

師匠の存在が有難いと実感する今日この頃です。
何事においても、王道無し、ひたすら努力ということですね。

すっかり涼しくなり、まさに芸術の秋。
腰を落ち着けて作品に取り組むには絶好の季節ですね。


プロフィール

書道家(書道師範)、東京生まれ、北海道育ち、現在都内在住

美帆

Author:美帆
書道家(書道師範)、東京生まれ、北海道育ち、現在都内在住。あおい書道教室を主宰、大人から子供までを指導。

毎週月曜日夜間クラス(場所:新橋、成人対象)、隔週火曜日午後クラス(場所:高島平)の生徒募集中です。お問い合わせはメールフォームからお願いします。

出張指導にも応じています。プライベート、グループ(企業・団体への出張可)でのレッスンなど初心者から師範取得まで柔軟に対応いたします(級、段の取得可能)。

いまさら聞けない筆使いの基本、臨書の学習方法、創作の基本、理論などに特化した経験者向けの指導も可能です。既に他の教室で習っているものの行き詰まりを感じている方、伸び悩んでいると感じている方、私をセカンドオピニオンとしてお気軽にご相談ください。

大文字の揮毫(パフォーマンス)、アートワーク制作、看板文字、ロゴデザイン制作なども承っております。お気軽にメールフォームよりお問い合わせください。

(注)プライベートレッスンについては、女性限定とさせていただいております。

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