『墨』(展覧会ルポ)掲載記事

早いもので10月に入り、すっかり秋模様。それでもここ数日は10月にしては暑く、汗を流しながら創作しています。でも今週末は雨の予報、気温もぐっと下がりるようです。とにかく体調を崩しやすい時期ですね。いつもより念入りに体調管理しなければ。。。

ご報告が遅れましたが、書道専門雑誌『墨』の9・10月号の「展覧会ルポ」コーナーにて、過日の私の個展をご紹介いただきました。有り難いことです。

article.jpg

来年の個展に向けてやっと創作のエンジンがかかってきたところだったので、一気にやる気がアップしてきました。地味な作業の繰り返しの中で、見てくれている人がいるという事は大きな励みになります。また同時にこれまで自分がやってきた事も間違っていなかったんだという思いにも繋がります。終わりのない世界なので、とにかく一歩一歩、着実に歩いていきたいという思いが一層強くなってきました。

過ごしやすいこの季節、大切に過ごしたいですね。体力の維持、強化も創作にはとても大切なので、私は創作と同時にスポーツの秋を楽しみたいと思っています。

********************************************************************
レッスンや作品制作、作品レンタル等のお問い合わせはこのブログのメールフォーム(プロフィールの下にあります)、またはコメントからお願いします。

レッスンについては
「教えるのが上手な先生.com」(「音楽・芸術」分野に登録)
「LESSSON(レッソン)」(レッスン全般について)
「LESSSON(レッソン)」(作品制作、パフォーマンスなどについて)
からでも受け付けております。

作品レンタルの詳細はこちらをご覧ください。

些細な事でもお気軽にお問い合わせ下さい。
********************************************************************



スポンサーサイト

次回の個展が決まりました!

前回の個展が終わり、早3ヵ月。
先日はオーダー頂いた作品も仕上がり、予定では今年の残りは自分の勉強に充てるつもりでした。(そう、予定では。。。)

ところが素晴らしいご縁に恵まれ、来年の個展がこのほど決定しました。会場は何と!・・・ホテル椿山荘東京です!

inside1.jpg

name1.jpg

これまでの個展では毎回全て新作を発表していましたが、何分、急に決定した椿山荘での個展なので、充分な準備期間を持てず、次回はこれまで発表した作品を軸に、許された時間の限り新作を足す、というスタイルになりそうです。

とはいえ、少しでも新しい何かを表現したい思いも強いので、また暫くは缶詰状態で創作に取り組む事になります。これまでも会場にはこだわってきましたが、次回は全く違った雰囲気の中での個展になり、私も新たな気持ちに切り替わりつつあります。

次回の個展は丁度9か月後。まだまだ時間はありそうですが、作者としては全く時間がありません。今までにない新しいチャレンジに”楽しく”取り組んでいきたいと思っていますが、この先どうやるやら、です。

開催が近くなりましたら、また告知をさせて頂きますが、皆様には暖かく見守って頂ければ幸いです。

会期:2018年6月12日から6月18日
会場:ホテル椿山荘東京 アートギャラリー

どうぞ宜しくお願い致します。

石本 美帆

********************************************************************
レッスンや作品制作、作品レンタル等のお問い合わせはこのブログのメールフォーム(プロフィールの下にあります)、またはコメントからお願いします。

レッスンについては
「教えるのが上手な先生.com」(「音楽・芸術」分野に登録)
「LESSSON(レッソン)」(レッスン全般について)
「LESSSON(レッソン)」(作品制作、パフォーマンスなどについて)
からでも受け付けております。

作品レンタルの詳細はこちらをご覧ください。

些細な事でもお気軽にお問い合わせ下さい。
********************************************************************



「書について」(高村光太郎)を読んで

9月に入り、空も秋の模様になりました。季節の移ろいを感じますね。そして9月ということは今年の残りはあと4ヵ月。本当に早いですね。

昨日、少し調べ物をしていて、偶然にタイトルにもある高村光太郎の「書について」という文章に出会いました。言うまでもなく彼は偉大な芸術家です。彫刻や絵画、詩など広い分野にわたり、作品を残されています。そんな彼が「書」について、どのような思いがあったのか、かなり興味があり、気軽な気持ちで読み始めたものの、冒頭で「おっ!これは心して読むべき物だぞ」という、一種の緊張感に包まれました。

その冒頭とは
「この頃は書道がひどく流行して来て、世の中に悪筆が横行している。なまじっか習った能筆風の無性格の書や、擬態の書や、逆にわざわざ稚拙をたくんだ、ずるいとぼけた書などが随分目につく。」
というものです。

どうですか?これ、今と全く変わらない様です。現在、書道がひどく流行しているかどうかは一概に言えませんが、でもやってみたい習い事では大人も子供も書道は必ず挙がっています。そして、何よりも気になるのが、彼の言葉でいう「わざわざ稚拙をたくんだ、ずるいとぼけた書」が、あたかも素敵なものとして扱われている現状。

ああ、このような状況は高村光太郎が活躍していた時代から存在して、どんどん退化の一途をたどっているのか、と改めて痛感したのでした。

この「書について」は短くさっと読める文量でありながら、全体を6つに区分けし、構成されています。ざっと内容をつまんでみると、

一:
書は習うに越したことはない。もともと書は人工に起源を発し、伝統の重量性にその美の大半をかけているので、生まれたままの自然発生的の書には深さがなく、脆弱で味気ない。

二:
人工から起こったものは何処までも人工の道を究めつくすのが本当。生まれながらに筆硯的感覚をもっている人ですらそうであるから、その感覚をもっていない人の書となると、俗臭に堕する。そして世の中にはそういう書が幅をきかせている。

三:
書は造形的であるから、その根本原理として造形芸術共通の公理を持つ。比例均衡の制約。筆触の生理的心理的統製。布置のメカニズム。感覚的意思伝達としての知性的デフォルマション。こういうものを無視しては書が存在しない。書を究めるということは造形意識を養う事であり、この世の造形美に眼を開くこと。

四:
漢羲六朝の碑碣の美はまことに深淵のように恐ろしく、実にゆたかに意匠の妙を尽くしている。しかし筆跡の忠実な翻訳というよりも、筆と刀との合作といるべきものがなかなか多い。それゆえ、古拓をいたずらに肉筆で模しても俗臭堪えがたいものになる。

五:
王羲之の書は、偏せず、激せず、大空のようにひろく、のびのびとしていてつつましく、しかもその造形機構の妙は一点一画の歪みにまで行き届いている。書体に独創がおおく、その独創が普遍性をもっている。

六:
書は当たり前と見えるのがよい。無理と無駄との無いのがいい。力が内にこもっていて騒がないのがいい。悪筆は大抵余計な努力をしている。そんなに力をいれないでいいのに、むやみにはねたり、伸ばしたり、ぐるぐる面倒な事をする。

どうですか?しっかりとした書道論ですね。特に「三」は、さすが後世に名を残した芸術家の視点だな、と感服しました。書道を学んでいる者の中で、どれだけ造形芸術共通の公理や意識を気にしているでしょうか?

また最後の「六」も、心当たりありませんか?最後の「はね」がやたらに強調されたり、必要以上に伸ばされたり・・・本当によく見かけるものですね。また、それが恰好が良いと評されるのだから困ったものです。

どの世界にも言える事ですが、良いものは無理と無駄がないものだと改めて胸に刻んだ次第です。自戒のためにも、今回、ブログでこの「書について」をご紹介いたしました。

※ちなみに高村光太郎は著作権が切れていますので、全文を読んでみたい場合には青空文庫で読めます。

過ごしやすい季節になりましたから、じっくり落ち着いて基本に向き合ってみるのもいいですね。

********************************************************************
レッスンや作品制作、作品レンタル等のお問い合わせはこのブログのメールフォーム(プロフィールの下にあります)、またはコメントからお願いします。

レッスンについては
「教えるのが上手な先生.com」(「音楽・芸術」分野に登録)
「LESSSON(レッソン)」(レッスン全般について)
「LESSSON(レッソン)」(作品制作、パフォーマンスなどについて)
からでも受け付けております。

作品レンタルの詳細はこちらをご覧ください。

些細な事でもお気軽にお問い合わせ下さい。
********************************************************************



払いの悩みは「俯仰法」で

今夏、特に今月に入ってからの東京のお天気といったら、梅雨にもどったかのような毎日で、さすがに気持ちもどんよりしてきます。カラッと晴れた青空が恋しいです。今月末にちょこっと夏休みを予定していますが、お天気には恵まれてほしいなぁ。

今回は改めて「俯仰法」について、です。

最近、他の人の作品を鑑賞する際でも、また指導する際でも改めて思う事の一つは線質の良し悪しです。そうなると当然、「良い線ってどんな線なの?」という問いが生まれる訳ですが、答は多種あり、多種あることが厄介なのですが、言い換えれば書芸術の表現がそれだけ多様だという事になりますね。

では、「表現に富んだ線」とは?と置き換えると、、、「躍動感がある線」とか「「リズム感がある線」と言えます。逆に表現に乏しい線は「単調な線」や「ワンパターンな線」となる訳です。

そして、線の躍動感やリズム感はどうしたら出るの?という問いに移ります。これまた回答は多種あります。筆(毛の質や長さ)を変えただけでも変わりますし、墨量の調節でも大きく変化します。これらは道具を変える事と言えますね。すぐに出来る事です。しかし、最も線質を司るのはテクニックです。筆をどのように操るのか、これが一番大きなポイントになります。やはり「俯仰法」で線を引けるかどうか、これはとても大切です。俯仰法をマスターすれば、扱いが難しい羊毛の長鋒の筆を使えますし、超濃墨の強い線も引けるわけです。

俯仰法とは「手首先行」とか「線を引く方向に筆管(軸)を倒す」書き方です。手首を動かし掌が(下方へ)俯いたり、(上方へ)仰いたりする動きを繰り返すので「俯仰法」と言われています。

書道の経験がそれなりにあるのに、左右の払いが下手な人は結構多いですが、そんな人こそ俯仰法を改めて確認してみてください。左払いの際、最後でバサッとした線になったり、急にとがった線が数本出現したりで、せっかく他の部分が良くても台無しにしている人、筆をすくいあげるように手首を上方向に返していませんか(しかも結構早いスピードで)?右払いも綺麗に筆がまとまらず、思いのほか、長く伸びたり、線がバサついている人をよく見かけます。こういった場合も俯仰法の、手首先行の書き方を身に付けてしまえば一気に解決します。

左払い

ダメな持ち方

正しい持ち方


書道歴は長いのに、ちょっとした悩みが長らく解決していない方は、基本に戻って正しい技法が正しく身についているか、チェックしてみてください。1人ではやりにくいものですから、仲間同士で筆使いを確認しあったり、書いている姿を録画してみるのもいいかもしれません。

大字作品で線が弱く、汚い線になる人も多いですが、これも俯仰法が見についていないせいですよ。

練習では、ただ量をこなせばいいというものではありません。改善すべき点を意識し集中して取り組まなければ、紙の無駄になりかねません。

良いトレーニング教材は王羲之や空海の行書や草書です。

書道の勉強はとにかく地味。でもその一つ一つの積み重ねで確実に上達しますから、その上達を信じて楽しく、そして目的意識をもって取り組みたいものです。

********************************************************************
レッスンや作品制作、作品レンタル等のお問い合わせはこのブログのメールフォーム(プロフィールの下にあります)、またはコメントからお願いします。

レッスンについては
「教えるのが上手な先生.com」(「音楽・芸術」分野に登録)
「LESSSON(レッソン)」(レッスン全般について)
「LESSSON(レッソン)」(作品制作、パフォーマンスなどについて)
からでも受け付けております。

作品レンタルの詳細はこちらをご覧ください。

些細な事でもお気軽にお問い合わせ下さい。
********************************************************************



何のために書くのか

ここ数日、とてもジメジメとした日が続き、何をしても体が重く感じます。たまに運動して気持ちの良い汗をかく事が必要ですね。近いうちに泳ぎに行くつもりです。

個展も終わり、この暑さだし、この夏は少しゆっくりしたいところですが、晩秋には納品しなければいけない作品の制作にそろそろ取り掛からなければならず、また来年の仕事の話も少しずつ進み、どうもしっかりとした夏休みは無さそうです。でもやる事がある幸せともいえますので、日常の中でほどほどに休みながら楽しく過ごしていきたいと思います。

今回のテーマである「何のために書くのか」は、実は今回の個展のための創作中に、自分と何度も対話していたテーマだったんですが、偶然にも先日、師匠が同じような事を話されたので、もしかしたら誰かの参考になるのかもしれないと思い、ここで書いてみようと思います。

例えば書道を趣味でも仕事でもされている方、「何のために書いているの」と聞かれたらどのように答えますか。答は人によって様々ですし、ひとりの人でも時と場合によって答が変わる場合もあるでしょう。「好きだから」や「もっと上手くなりたいから」が最も多い答でしょうか。私もまずは「好きだから」と迷わず答えます。

でも好きだけでは続かない場合があります。誰にでも順調・不調の波はありますし、他の事に時間も精神も集中させなければならない事情もあります。またやる気はあるものの、作品スタイルがマンネリ化してくると刺激が無くなり、「またか~」という気持ちになる場合もあるでしょう。これは課題を取り組む立場の人に多いでしょうね。

私は個展では毎回全て新作を発表しているので、準備期間中はとにかく書きまくります。作品のアイデアを考える作業も同時進行なので緊張状態が続きます。それでも自分の作品を見てほしい、少しでも良い作品にしていきたい気持ちでこれまで何とか乗り切れています。

でも、やはり大変な作業です。渦中にいる時は「こんな生活は期間限定だから出来る」と感じるものです。そしてたまにふと「何のために書くのか」と自問自答します。好きだから、良い作品に仕上げたいから、沢山の人に見てもらいたいから、、、勿論、全て正しい回答なのですがここ数年、これらの回答にもう一つ、今までとは違う答えが動機となり作り上げる作品があるのです。

それは「誰かのために書きたい」から、です。

今回の個展の作品でいえば、昨夏に亡くなった従兄のために書いた作品があります。従兄の死の翌月、とにかく従兄を想い、作品の出来の良し悪しは後回しで、その時の自分の心情を全て作品に込めたいという思いだけで書き上げました。冷静になって見返すと、荒れている部分もあり、全体の調和が取れていないと思うところもありますが、それが制作時の心情そのものであり、他人から何と言われても、「これはこれでいいんだ」と思える作品となっています。

「誰かのために」といっても、オーダーをして下さった方のために書くという意味とは大きく異なる状態だとご理解いただけるでしょうか。誰かに頼まれたのではなく、あくまでも自分の気持ちに素直に書き、またその事を自らペラペラと語らず。

今回の私の場合は亡くなった従兄でしたが、友人だったり、家族だったり、恋人だったり、、きっときっかけは日常にあるものでしょう。また「別れ」に限らず、日頃の感謝や友情、憧れや慕う気持ち、思い出、、、何でもいいのだと思います。

創作で行き詰った時、リラックスしてその時に浮かんだ誰かを想って構想を練ると、新しいキーワードと出会え、もしかしたら普段とは違った心境で取り組め、自分にとって大切な作品になるかもしれませんね。「卒意の書」とまではいかなくても、堅苦しさや緊張感から解放された何かを表現できるかもしれません。

ただ、あまりにも感情の赴くままに書いていると、大切な根幹が抜けてしまう恐れがあります。自分の感情とほどほどの距離感を保ちつつ、冷静でありながらも、熱く書き続けることが大切です。

ちょっと話は逸れますが、書いている今、「感情の赴くままに」で頭に浮かんだのは顔真卿の「際姪文稿」。これは何度も臨書すべきものです。まさに感情むき出しで、内容も内容なだけに臨書しながらも胸が詰まりそうになりますが、行書の手本としてもとても素晴らしいものです。創作のヒントの宝庫ですよ。

********************************************************************
レッスンや作品制作、作品レンタル等のお問い合わせはこのブログのメールフォーム(プロフィールの下にあります)、またはコメントからお願いします。

レッスンについては
「教えるのが上手な先生.com」(「音楽・芸術」分野に登録)
「LESSSON(レッソン)」(レッスン全般について)
「LESSSON(レッソン)」(作品制作、パフォーマンスなどについて)
からでも受け付けております。

作品レンタルの詳細はこちらをご覧ください。

些細な事でもお気軽にお問い合わせ下さい。
********************************************************************



プロフィール

書道家(書道師範)、東京生まれ、北海道育ち、現在都内在住

美帆

Author:美帆
書道家(書道師範)、東京生まれ、北海道育ち、現在都内在住。あおい書道教室を主宰、大人から子供までを指導。

毎週月曜日夜間クラス(場所:新橋、成人対象)、隔週火曜日午後クラス(場所:高島平)の生徒募集中です。お問い合わせはメールフォームからお願いします。

出張指導にも応じています。プライベート、グループ(企業・団体への出張可)でのレッスンなど初心者から師範取得まで柔軟に対応いたします(級、段の取得可能)。

いまさら聞けない筆使いの基本、臨書の学習方法、創作の基本、理論などに特化した経験者向けの指導も可能です。既に他の教室で習っているものの行き詰まりを感じている方、伸び悩んでいると感じている方、私をセカンドオピニオンとしてお気軽にご相談ください。

大文字の揮毫(パフォーマンス)、アートワーク制作、看板文字、ロゴデザイン制作なども承っております。お気軽にメールフォームよりお問い合わせください。

(注)プライベートレッスンについては、女性限定とさせていただいております。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード